
サウス・コーさん、
以前、リクルート用語の解説の時に教えてもらった
ヨミってあるじゃないですか?
あれ結構興味あるんだすけど、もう少し詳しく教えてください。
※【会話で伝える】リクルート用語を徹底解説!

おおー。そっか!
ヨミの基本は、ゴールと現状とのGAPを把握することにあるんだ。
そして、把握をしたうえで、どういった行動計画を立てるのか、にあるんだ。


最終的には行動計画を立てることにあるんですね!
もっと教えてください!

おっけー!

リクルートグループグループ向け転職支援コンサルのサウス・コーです!
本日は、リクルートの営業現場で日々使われている、ヨミやヨミ管理について解説します!
リクルート用語の紹介の記事も参考までに
※【会話で伝える】リクルート用語を徹底解説!
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Contents
世界で通用する営業進捗管理システム、それが「ヨミ」
リクルートは2010年以降、積極的に海外展開を推進しています。
現在のリクルートホールディングスの峰岸社長は人材領域、販促領域共にグローバルNO.1を掲げています。
その手法として、海外の会社を買収しまくっています。
そして、その買収先の企業の営業部門で、リクルートの営業手法を試しています。
そんな中で、リクルートのヨミのシステムが海外の営業部門で活かされ、大幅な生産性の向上を実現しています。
ヨミとは何か?
もとい、ヨミとはなんなのかというところから解説をしていきます。
ヨミとは、
一定区切られた期間における営業先から発注を頂ける可能性を指します。
そしてその可能性を下記区分に分けて、管理をしていきます。
- Aヨミ:受注確度90%~95%
- Bヨミ:受注確度70%
- Cヨミ:受注確度30%
- ネタヨミ:上記以下
正直パーセンテージではわかりづらいと思うので、もう少し口語的に解釈をすると下記になります。(ただ組織によって多少の誤差違いはあります)
- Aヨミ:受注確度90%→申込書の到着待ち
- Bヨミ:受注確度70%→発注意向があり、かつスケジュールも握れている
- Cヨミ:受注確度30%→興味あり。前向きに発注を検討する。
- ネタヨミ:上記以下
こんな形です
実例
例えば、A株式会社に商談に行って、先方から発注したい意向をもらって帰ってきたとします。先方には、発注の締め切りも伝え済みで、その方向で検討すると返答がありました。
この場合のヨミは、Cヨミとなります。
メンバー視点のヨミの使い方
では早速、ヨミをどう使っていくのか説明していきましょう。
上記したように、商談後にヨミを判断していくのですが
その判断されたヨミをどう使っていくのかを解説していきます。
下記図をご覧ください。

ざっくりですが、こんな形で判断したヨミが集合的に管理されます。
この例では、目標10件に対して、現状から言えば1.3件目標に届かない
ということが表現されている図になっています。
この図を、「ヨミ表」と呼びます。
行動計画を立てる
営業はこのデータを見て、残1.3件を作るための行動計画を立てます。
1.3件なんて存在しない数字なので、2件を作るにはどうすればいいのか?
新規で電話して接点を増やす、既存の顧客に対して再度接点を増やす、ネタヨミの確度を上げる
などなど。
その行動計画も抽象的な行動計画ではだめで
緻密に設計をして、必ず達成が描ける状態にします。
ヨミ表を基にした行動計画には限界がある
ですが、何となく直感的にわかると思うのですが
このヨミ表、締め切り、ゴール期日までの日数が短ければ短いほど意味をなしません。意味をなさないというか、可能な行動計画が絞られるので効果的な打ち手が打てないです。
ですので、売れるトップ営業は必ずこれを長いスパンで見ながら、日々軌道修正し必ず達成できる状態を常に作っておくのです。
管理職視点のヨミの使い方
次に管理職視点でヨミの使い方を解説します。
先ほどお見せしたヨミ表ですが、管理職の視点になるとこうなります。

簡単に言えば、個人のヨミ表の積み上げが管理職の見るヨミ表になります。
個人の達成とグループの達成の違い
これでわかると思いますが、管理職は自組織の達成を追っていますから
残3.9件=4件を作れば達成になります。
一方で、個人視点で言えば1.3件=2件ですから
個人の積み上げだと、2件×3人=6件となります。
メンバーへのマネジメントや数字の作り方が腕の見せ所
となると、個人ごとでは当然個人の達成を目指してはいるのですが
グループの達成を確実視しに行くときに、とりうる打ち手のオプションは変わってきます。
全員に個人達成を目指させる
調子いいメンバーに3件を任せ、ほかのメンバーに1件づつ任せる
などなど。メンバーの状況を把握したうえで、最適な采配を行う事で組織達成が実現できるのです。
これからヨミを導入したい方向けに
中にはこれから自組織でヨミ管理の導入を検討されている方といらっしゃると思いますので、いくつかその観点でナレッジを。
ヨミの精度を確認する期間を設ける
まず大前提このヨミが機能するには、各個人のヨミの精度が高い事が必須です。
ですので、各個人のヨミが結果をみて、
本当に90%なのか、70%なのか、30%だったのかを確認する期間を設けてください。
精度が低ければ適宜アドバイスの上修正をしていきましょう。
手堅いヨミ判断病に陥る前に
これもよくあるのですが、このヨミを精度高く導入するためには
管理職の皆さんは、メンバーのヨミが外れても、そのメンバーを叱ったり詰めたりしない辛抱が必要です。
というのも、叱ったり詰めたりした瞬間にメンバーはヨミを手堅くし始めます。
そうすると商談した全件Cヨミみたいな、現象が起こります。
すると、このヨミシステムはまったく機能しなくなります。
そうなると目的が果たされないので
「ヨミは手堅く判断しても何もいいことはない」
といい続けながら、もしチャレンジングなヨミ判断をしたらそのメンバーのその行動、判断をしっかりと承認してあげましょう。
そしてもし、そのヨミが誤っていたら、何が誤ったポイントだったかを一緒に振り返りをしましょう。
こういった一連の行動が、メンバーの数字を作る原動力にもなりますので。
本日は以上です!
最後までご覧いただきありがとうございました~!
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